節分は、旧暦が使用されていた時代の立春が新年だったので、その前の日である大晦日に新年の到来を祝い、邪気を払うため邪気を払う目的ではじまったのが由来とされています。
日本の伝統的な行事であり、四季の変わり目、特に冬から春への季節の移り変わりを祝う日です。
一般的には2月3日または4日に行われ、この日は「鬼は外、福は内」と唱えながら豆まきを行い、邪気を払い福を招く風習があります。
この日を境に1年が変わるとされていたので、芸能界最強の占い師ゲッターズ飯田さんは、この日が本当の新年であるとし、前年の運気の流れは節分まで残っていると言っています。
運気がガラリと変わる運命の日。この区切りを上手に活用して新しいことに挑戦しましょう!
節分と暦の関係
日本では明治6年まで、太陰太陽暦(いわゆる旧暦、ただし歴史の中で多くの暦法(計算方法)が使われてきたので、太陽暦への改暦の直前に使われていた「天保暦」と呼ばれる暦法を指す)が使用されていました。
明治5年12月3日が新暦の明治6年1月1日とされ、それ以前の暦は旧暦と呼ばれるようになりました。
旧暦は月の満ち欠けをもとに、季節をあらわす太陽の動きを加味して作られ、1年が354日となり、季節と暦の間に11日のずれが生じることがありました。
このずれを調整するため、旧暦では約3年ごとに13か月の年を設けていました。
旧暦では、季節の変化と暦が一致しないため、二十四節季や雑節を使って季節を判断していました。
新暦(太陽暦=グレゴリオ暦)は太陽の動きを基準にしており、1年を365日としています。
節分の時期が年によってずれるのは、二十四節気、例えば立春や立夏などは、地球と太陽の位置関係、具体的には太陽が地球にどの角度から光を当てているかによって決まるからです。
例えば、太陽が地球に長時間光を当てる日は夏至となり、短い日は冬至となります。昼夜がほぼ同じ長さの日は春分や秋分とされます。
ただし、地球が太陽の周りを完全な円ではなく、楕円形の軌道で365日ではなく、約6時間余分にかかって一周するため、毎年地球と太陽の位置関係にはわずかなズレが生じます。このズレによって、立春などの節気の日も年によって変動します。
もしこのズレが蓄積されると、立春が1月や12月になりそうですが、うるう年に2月29日を追加することでこのズレは調整されます。
そのため、立春の日付は1日や2日のズレに留まり、大きくずれることはありません。
2021年の節分は、2月2日でしたが、2月2日が節分になるのは1897年(明治30年)から124年ぶりとのこと。
節分の起源
旧暦では立春が新年だったので、その前の日である大晦日に新年の到来を祝い、邪気を払うため邪気を払う目的ではじまったのが由来とされています。
節分という言葉自体は「季節を分ける」という意味で、元々は立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれの前日を指し、年に4回存在しました。
しかし、立春が1年の始まりとして特に重視されたため、日本では次第に春の節分だけが特に意識されるようになりました。
平安時代には、宮中でこの日に陰陽師による旧年の厄や災難を祓う「追儺(ついな)」の儀式が行われました。これが時代を経て豆まきという形で民間にも広がり、悪鬼を追い出す行事へと発展しました。
特に京都では、吉田神社や壬生寺での節分祭が有名で、多くの人々が厄除けを願って訪れます。
節分に豆まきを行うのは、季節の変わり目に発生しやすい病気や災害を、鬼として象徴し、それを追い払うことから来ています。
節分と豆まき
節分の豆まきは、さまざまな言い伝えが由来とされています。
一つは、「魔を滅する」の語呂合わせから「豆」が選ばれ、もう一つは穀物が持つ生命力と魔除けの力が信じられているためです。
また、鬼を退散させる伝説もあり、「豆をまいたら鬼の目に当たって鬼が退散した」と言われています。
節分では「福豆」と呼ばれる炒った大豆が使われますが、これは「豆を炒る」が「魔目を射る」と音が似ているため、縁起が良いとされるからです。
炒った大豆の代わりに落花生を使用することもありますが、これもまた地域によって異なります。
豆まきの準備では、炒った豆を枡に入れ、神棚に供えます。
神棚がない場合は、白い紙の上に豆を置き、高い位置に設置します。
節分の夜、まず家の内の鬼を追い出すためにすべての窓を開けます。
豆まきは家の奥の部屋から始め、「鬼は外!」と叫びながら窓から外に豆をまき、玄関に向かいます。
豆をまいた後は、鬼が戻らないようにすぐに窓を閉めます。
その後、「福は内!」と言いながら室内に向かって豆を再びまきます。
全ての窓で豆まきが終わると、最後に玄関で鬼が残っていないよう外に向かって豆をまき、玄関を閉めます。
豆を食べる際は、自分の年齢プラス1つの豆を食べるのが一般的です。これは一年の健康と無病息災を願うための習慣です。
恵方巻
恵方巻きはもともと関西地方でよく節分に食べられていた太巻き寿司ですが、現在では節分商戦の影響で全国的に広がりを見せています。
この恵方巻きは、「縁を切らない」ために一本巻きで作られ、毎年異なる縁起の良い方向、すなわち恵方を向いて無言で一本を丸ごと食べるのが伝統的な作法です。
無言で食べる習慣は、「言葉を発すると運が逃げてしまう」という考えに基づいています。